皆さんは水洗便器の中を見た事はありますか?
知っているとしても、せいぜい裏側にある接続口迄ではないでしょうか?
便器を接続するパイプは内径94mm及び112mmの塩化ビニール管乃至は鉛管が用いられています。配管のサイズは二種類ありますが便器本体に空いている穴の大きさは94mmの内径のさらに内側に合う大きさなので、便器本体から汚水が出る穴は約74mm位しかないのです。
詰まり修理に出かけますとよく、「別に変わった物を流したわけではないのに急に詰まった」とおっしゃる方がおられます。確かに修理してみますと異物は発見されませんが、使用したこと自体が実は異物になってしまう場合があるのです。なぜかと言うと先ほど言った汚水の出る穴74mm位というのはあくまでも接続部の大きさであるため、便器内ではサイホン現象を利用して水の流れを良くする為に本体内部ではさらに小さく、縦5cmx横7cm位になっているのです。そしてサイホンが切れたときの残る水を、臭いの逆流防止に利用しているのです。
ですからもしちょっと多い目にペーパーを使ったり、極端に多量の汚物を一度に流したりすると簡単に詰まってしまうのです。。この現象は水洗便器の作動原理に基づくもので、どのメーカーの便器にもあります。特に音がしにくいサイホン型の場合に、顕著な場合があります。
普通、便器の一番深い部分のくぼみの大きさに流れる穴があいていると思いがちです。しかし実はこんなに小さな通路しかないのです。だから、節水の名の元にタンク内の水量を勝手に減らしたり、汚物をまとめて流したり、ましてやペーパー以外のものを流したりしたらたちどころに詰まってしまうのです。
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